ブダペストで子どもと一緒にどこへ行くか迷った時、ぜひおすすめしたいのが「ハンガリー貨幣博物館(Pénzmúzeum)」です。
ハンガリー国立銀行が運営する博物館で、建物の造りは重厚でゴージャス。
クラシックな外観とは対照的に、デジタル体験やスタイリッシュな展示がそろう“今どきの博物館”。
それなのに入場は無料なんです!
お金をテーマにした場所ですが、子どもでも楽しめる体験型のコーナーがたくさんあって、遊び場のようなワクワク感があります。

ブダ側のSzéll Kálmán tér(セール・カールマン広場)から歩いてすぐの場所にあって、雨の日や寒い日のおでかけにもぴったり。
しかも、入館すると博物館併設のカフェの割引クーポンまでもらえます。
とても人気があるため、完全予約制となっています。
予約方法に関しては、記事の後半をご覧ください!
今回は、そんなハンガリー貨幣博物館を親子で訪れた時の様子を紹介します。
子どものいる家族はもちろん、ハンガリーの今どきの博物館を見てみたい人にもおすすめなので、ぜひ最後まで読んでみてください!
海外旅行や一時帰国にぴったり!
リーズナブルな料金で、現地に到着したその瞬間からインターネットにつながります。
日本語でのサポート付きだから、英語に自信がなくても安心。
トラブル時もオンラインチャットで気軽に問い合わせできます。
JapanConnect eSIMで、手軽さ・安心感・お得さを兼ね備えた快適な旅が実現させましょう。
\ 日本企業のつくったeSIM! /

本宮愛栞(もとみや あいか)
旧名「りり」でブログを書いてきました。
🌏 ブダペスト在住20年。世界50カ国以上を旅した1人旅好き。
🏝️ インド・暖かい国・マイナーな国や地域に惹かれがちです。
🛍️ ハンガリーのお届け代行サービスを始めました。
詳しくはこちらからご覧ください。
「これ、誰かの役に立つかも」と思ったことや、「旅人の視点で見るハンガリーの情報」をブログで発信しています。
お問い合わせはお気軽にどうぞ!
ブダペストのハンガリー貨幣博物館を紹介

貨幣博物館が入っている建物は、1920年代に建てられた「Postapalota(ポシュタパロタ/郵便の宮殿)」。
もともとはハンガリー郵便の本社として使われていた、歴史ある重厚な建物です。
現在はハンガリー国立銀行のオフィスとして使われており、その一部が2022年に「ハンガリー貨幣博物館」として新しくオープンしました。
ハンガリー国立銀行が手がけるだけあり、館内は高級感あふれる空間に仕上がっています。
訪問前に必ず事前予約をしよう
ハンガリー貨幣博物館は入場無料ですが完全予約制です。
公式サイト(英語またはハンガリー語)から希望の日時を選択して、連絡先や参加人数を入力すればOK。
予約が完了するとメールが届きます。
直前では予約が取れない場合があるので、出かけたいと思ったら、できる限り早めに予約を入れてみてください。
到着〜受付の流れ

博物館の入り口を入るとすぐ、日本のソフトバンク製ロボット「ペッパー君」が2台もお出迎え!
ハンガリー語でおしゃべりできるので、Szia(スィア!)など呼びかけてみると楽しいです。
正面受付で予約時に登録した名前を伝えると、首からかけるタイプの入館カードを受け取れます。
入館カードは大人用と子ども用に分かれていて、館内の端末にかざすと、それぞれに合わせた内容のプログラムが表示されます。
館内の体験コーナーで正解するとポイントが貯まり、カフェで使える割引クーポンの割引率もあがる仕組みです!
私たちは2回出かけたのですが、1回目は予定時刻より若干遅れて到着、2回目は少し早めに到着したのですが、いずれもすぐに受付でカードを受け取れました。
とりあえず到着したら、受付で名前を伝えて、すぐに入館できるかどうか確認してみてください。
地下のロッカーに荷物を預けよう
カードを受け取ったら、まずは地下のロッカーに大きめの手荷物を預けます。
100フォリントのコインが必要なので、あらかじめ準備しておきましょう。
その後、エレベーターで2階にあがってください。
2階の展示エリア

入館カードをゲートにかざして入場、いよいよ博物館体験が始まります。
ゲート周りのデザインや照明もモダンで、ちょっとしたホテルのような雰囲気。
「さすがハンガリー国立銀行が手がけた博物館…!」と感じました。

博物館の最初のエリアでは、「お金の価値」や「ものの値段の変化」をテーマにした展示からスタート。
日用品や家電の価格を比較しながら、時代や経済によってお金の価値が変わることを体感できます。
館内には、このようなタッチパネル式の端末が並ぶエリアが、たしか4か所ほどあります。
自分の入館カードをかざすと画面が起動し、経済や金融に関するクイズやシミュレーションに挑戦が可能。
言語の選択肢はハンガリー語・英語、もしくは中国語です。

大人向けのクイズは結構難しくて、私は苦戦しがちでした💦
一方、8歳以下の子ども向けプログラムはというと、お金の知識とはほぼ無関係なゲームなのでご安心を。
最初のエリアでは、カードを使った神経衰弱ゲームを楽しめます。
クイズやゲームは同じエリアで1回しか挑戦できません。
子どもが「もう一度やりたい」と言っても無理なので、そのことだけ先に説明してあげてください!

続くコーナーは「お金の原点」がテーマです。
紙幣や硬貨が生まれる前、人々が貝殻・塩・金属・家畜などを使って、価値を交換していた時代の様子が紹介されています。

その先のエリアでは、紙幣や硬貨が時代ごとに並べられた見応えあるコレクション。
多くは高精細なレプリカですが、実際に使われていた本物も一部含まれているそうです。


次のエリアでは、紙幣に使われている偽造防止技術が紹介されています。
タッチパネルの大人向けのクイズは、これに関連したもので難しかったです。

こちらは紙幣の模様を拡大して観察できるコーナー。
顕微鏡のようなスキャナーを手に取り、お札の細かい線や模様をモニターで拡大して見る仕組みです。

館内には、小さな子どもでも楽しめるコイン風シールづくりコーナーもあります。
金や銀の丸いシールに、専用のプレス機のような道具で型を押すと、コインシールの出来上がりです。
ただし、2回目に訪れた際はこのコーナーが見当たりませんでした。
シールの在庫が切れている時期は、体験できないこともあるようです。

この辺りから展示コーナーは中盤に入ります。
階段を少し降りた先からは、博物館の運営元でもあるハンガリー国立銀行を紹介するコーナーです。

銀行の歴史や役割、金融政策など経済の裏側を学べる内容で、子どもにはちょっと難しいですが、大人には興味深い内容です。

ハンガリー国立銀行の昔のオフィスや、銀行で使われていた気送管(空気で筒を送るシステム・エアシューター)を再現した展示は、子どもにもわかりやすいです。

気送管は初めて見たのですが、ボタンを押すとカプセルが管の中を「シュッ」と移動します。
かつては建物内で現金や書類をやり取りするのに使われていたそうで、子どもたちも楽しそうにボタンを押していました。

2階の展示を見学したあとは、エレベーターで地上階へ移動します。
地上階の展示エリア

地上階の最初の展示エリアは、現代〜未来の経済とお金をテーマにしています。
ここにある端末では、子どもたちは落ちてくるコインを集めるゲームを楽しめます。
ハンドルを回すとボールがコロコロと転がる展示は、子どもたちに大人気。
テーマは「オンラインショッピングの購入の流れ」で、“お金の流れ=オンライン取引のプロセス”を物理的に可視化したものなんだとか。
続く最後のエリアは、歴史と芸術、そして“お金の象徴”をテーマにした締めくくりの空間です。

貨幣博物館の入り口手前にある通路に、金色の列車のアート作品があり印象的ですが、その最後尾がここで見られます。
これは、第二次世界大戦の終わりに、ハンガリー国立銀行の職員たちが戦火を逃れるため、国の金塊を列車で西へ避難させた史実を象徴して制作されたものだそうです。

銀行の金庫を再現したコーナーでは、昔の金庫の鍵の仕組みや重厚な扉のデザインを間近で見られます。
ハンガリー人の発明家や技術者たちの功績が紹介されているこのエリアは、ミニ美術館のような雰囲気で、展示の美しさも印象的でした。

出口の手前にある最後のコーナーは、「自分の紙幣をデザインしよう」という人気の体験エリアです。
タッチパネルで好きな色や模様を選び、自分の顔入りのオリジナル紙幣を作成できます。
顔写真を撮った後、写真風と肖像画風の2種類のデザインから、好きな方を選択するシステムです!
完成した紙幣は大型サイズでプリントされ、記念に持ち帰ることができるので、子どもたちも大喜びでした。

展示をすべて見終えたら、最後にログアウトステーションで入館カードをかざします。
ポイントに応じてカフェの割引クーポンがもらえ、割引は最大20パーセントですが、ポイントがなくても10%は必ずもらえます。
無料の博物館とは思えないほど内容が充実しており、展示も演出もとにかく豪華。
子どもも大人も楽しめる、ユニークなブダペストの体験型スポットでした。
貨幣博物館を見終えたら、割引クーポンでカフェを利用しよう

ログアウト時に受け取ったクーポンは、館内にある2か所のカフェやレストランで利用できます。
1つ目は、受付のすぐ隣にある、木目の壁に囲まれたクラシカルな雰囲気のカフェ。
もともとはハンガリー郵便本社時代に、現金取引の中心ホールだった場所をリノベーションしてつくられた空間です。

カフェの値段はリーズナブルで、さらにクーポン割引も受けられます。
私たちはコーヒーと一緒にサンドイッチやケーキをいただきましたが、温かいメニューもあった様に記憶しています。
カフェはいつでも利用できるので、博物館の予約が取れなかったとしても、セール・カールマン広場の近くを通りかかったら、気軽に立ち寄ってみてください!
もう1つは、一度外にでてぐるりと反対側に回った入り口から行く「パノラマテラス」というレストラン。
実は、2025年は11月1日から残念なことにクローズしています。
まだ出かけたことがないのですが、暖かくなったら再オープンする予定なので、ぜひ訪れてみたい場所です。

画像引用元:公式Facebookページ
ハンガリー貨幣博物館へのアクセス・入館情報・予約方法
| 住所 | Budapest, Krisztina krt. 6, 1122 |
| アクセス | Széll Kálmán tér駅から徒歩2分 |
| 公式ウェブサイト | https://www.penzmuzeum.hu/en/museum/ |
| 営業時間 ※曜日によって異なるので要確認 | https://www.penzmuzeum.hu/en/contact/#opening-hours |
| 休館日 | 火曜日 クリスマスや年末年始など(予約画面から確認可能) |
| チケット予約 | https://www.penzmuzeum.hu/en/museum/booking/ |
| カフェの営業時間 | ※火曜日定休日 月・水・金曜日 09:00〜17:00 木曜日 09:00〜19:00 土・日曜日 10:00〜18:00 |
| パノラマテラス | ※2026年春に再オープン予定 https://www.facebook.com/penzmuzeumpanormaterasz/ |
チケット予約はとても簡単です。
予約画面へ入ったら、まずは個人情報を入力します。
電話番号は日本の番号で大丈夫です。電話がかかってきたりすることはありません。

その後、参加者の年齢と人数を選択します。
現地では年齢に応じた入館カードを受け取るので、間違えないようにしましょう。
次に日付をクリックして、選択肢の中から希望の時間を選びます。
団体予約などが入っているケースがあるのか、はじめから選択肢が少ない日もあるので、日程が決まったら早めに予約をいれるのがおすすめです。

最後に、入力したデータ(特に日付と時間)に間違いがないかを確認して、FINALISEボタンを押してください。
登録したメールアドレスに確認メールが届けばOKです。
QRコードなどはついていないので、当日は受付で名前を告げれば、入館カードを受け取れます。
ハンガリー貨幣博物館は、親子で楽しめる無料スポット!

ブダペストのハンガリー貨幣博物館は、無料とは思えないほど内容が充実した体験型ミュージアムです。
子どもはゲーム感覚で遊びながら学べ、大人も経済や通貨の歴史を知ることができます。
最後に体験できる「自分だけの紙幣づくり」は、子どもにも大人にも大人気。
旅の思い出として、ぜひチャレンジしてみてください!
館内はデザインも洗練されており、まるでホテルやアートギャラリーを訪れたような上品な雰囲気。
見学後は、クラシカルなカフェや景色の良いパノラマテラスで、ゆったりと休憩するのもおすすめです。
完全予約制のため、行ってみたい方はできるだけ早めに希望日時をおさえておきましょう。
ブダペスト観光の中でも、記憶に残るユニークな体験になること間違いなしです。
子どもと一緒にブダペストを旅する予定なら、こちらの記事を参考にしてください。


