ブダペストから電車で1時間弱の場所に、「ヴェレンツェ湖(Velencei-tó)」という小さな湖があるのをご存知ですか?
湖は素朴でちょっと地味な雰囲気ですが、特に夏の間はハンガリー人で賑わう、ローカル感あふれる場所です!
バラトン湖ほどの華やかさはないけれど、ブダペストから気軽に足を運べる「近場のリフレッシュスポット」として親しまれています。
カヤックやペダルボートをレンタルしている場所もあります
ハンガリーの夏休みは長く、子供を連れて気軽に楽しめる場所を探していて、見つけたのがヴェレンツェ湖のほとりにあるウェルネスホテル。
あまり期待せずに出かけたのですが、ホテルのスパや雰囲気が思いのほか素敵で、楽しく2泊3日を過ごした様子をまとめてみました。
ローカル感満載のヴェレンツェ湖の様子と、ブダペストから気軽に行けるウェルネスホテルの体験記を通して、ハンガリーの飾らない夏の過ごし方をご紹介します🎉
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本宮愛栞(もとみや あいか)
旧名「りり」でブログを書いてきました。
🌏 ブダペスト在住20年。世界50カ国以上を旅した1人旅好き。
🏝️ インド・暖かい国・マイナーな国や地域に惹かれがちです。
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ヴェレンツェ湖とは? ローカルの憩いスポット
ヴェレンツェ湖は面積約26平方キロメートル、平均水深わずか1.5メートルほどの浅い湖で、ハンガリーでは3番目に大きな自然湖です。
東西約11km、南北約3kmほどの細長い湖で、自転車で2〜3時間あれば一周できます。
たくさんの人がサイクリングしていました
ヴェレンツェ(Velence)とは、ハンガリー語でイタリアの「ヴェネチア(Venezia)」を指す単語でもありますが、湖の名前の語源ははっきりしていません。
少なくとも、ヴェネチアそのものとは関係がなく、華やかな水の都とは全く異なる、とても素朴でローカルな雰囲気に包まれた小さな湖です。
ヴェレンツェ湖の周辺にはいくつかの小さな町があります。
ブダペストから一番近く、湖と同じ名前の「ヴェレンツェ(Velence)」の町が中心で、湖畔のホテルやウェルネス施設も集まっています。
ヴェレンツェには「Velence Korzó(ヴェレンツェ・コルゾー)」という湖畔のショッピングモール兼遊歩道があり、日用品の買い物からちょっとした食事までできます。
そのため、オフシーズンでも湖畔の散策を日帰りで楽しむにはちょうどいい目的地です。
11月でしたが、屋外ではハンガリーのストリートフード、ラーンゴシュの屋台もありました
今回の旅で訪れた「ガールドニュ(Gárdony)」も鉄道駅があり、湖水浴場や遊び場が整備されています。
水はお世辞にもきれいとは言えませんが、深さがないので子供と水遊びをしたりするのにちょうどよさそうで、家族連れも多く見かけました。
Gárdonyの無料ビーチの様子
そのお隣の「アガールド(Agárd)」という地区は、温泉があることでも知られています。夏の期間だけ、湖の遊覧船も運航しているので、ちょっとした観光も楽しめるようです。
ヴェレンツェ湖は観光地としての派手さはないものの、ブダペスト近郊の人々にとっては身近な憩いの場。
地元の人の暮らしに溶け込んだ雰囲気を味わえるのが、ヴェレンツェ湖ならではの魅力といえるかもしれません。
Vital Hotel Nautis(ヴィタル・ホテル・ナウティス)宿泊レポート
子連れにもおすすめ!
ホテル名は直訳すると「元気な船乗りのホテル」という感じの意味で、ホテルが船の形をしているのも納得です
Gárdony駅から歩いて10分程度、湖畔にあるウェルネスホテル「Vital Hotel Nautis(ヴィタル・ホテル・ナウティス)」は、巨大な船のような形が印象的。
15年ほど前の建物ですが施設は清潔で、ホテルのスタッフのみなさんの接客も丁寧でした。
子連れの家族からの評価も高い人気ホテルです!
家族全員、大満足だった滞在の様子をまとめました。
明るい雰囲気のスパ&プールエリア
ホテルの目玉の1つがスパ施設。
屋内の温水プールにはジャグジーベッドやバブルバス、温度が高めの浴槽などもあって、お気に入りの場所でのんびりできます。
サウナエリアには数種類のサウナがあり、その後体を冷やす氷の準備などもありました!
子ども用の浅いプールには浮き輪やおもちゃも置いてあって、子どもたちは大喜び。
夏の期間は屋外のプールも利用できます。
大きなプールにはウォータースライダーもついています。
たしか、110センチか120センチ以上ないと利用不可と書いてあったのですが、大人と一緒なら背の低い子どもも一緒にすべって大丈夫とのこと!
一般的なウェルネスホテルでは、2人ですべるのは禁止しているところが多いので、嬉しい驚きでした。
外にももちろん子ども用の小さなプールがあって、ブランコやアスレチックなどの遊び場もあります。
あと、キックバイクがいくつか置いてあるので、子どもは外のプールと屋内のプールをバイクで行ったり来たりすることもできて楽しそうでした。
キックバイクは子ども達に大人気でした
時間帯によってはドリンクやフルーツのサービスもあって、優雅な気分になれました。
シンプルで落ち着ける客室
今回宿泊したのは一番シンプルな25m2の部屋で、ソファーベッドも広げて利用しました。
部屋の前に大きなテラスがあって、奥にヴェレンツェ湖が見えます。
客室テレビはYouTubeなどのキャスト機能はないクラシックタイプだったのが、強いて言えばちょっとだけ残念でしたが、騒音なども気にならず、夜もぐっすり眠れました。
湖畔のレストラン&テラスで味わうひととき
夕食・朝食付きのプランだったので、レストランのビュッフェで食事を楽しみました。
レストランは広々としていて、湖や夕焼けがきれいに見えるテーブルもあります。
レストランのスタッフさんたちは、すぐに空いたお皿を下げてくれて、快適に利用できました。
正直なところ、食べ物の種類は豊富なのですが、お食事の味はまあまあという感想を持ちました。
ホテルの食事のレビューが良いものが多かったので、ちょっと期待しすぎたせいかもしれません。
湖に面したテラスでは、ランチやドリンクをいただけます。
夕暮れ時にドリンクを飲んで過ごす時間は、とっても最高!
ちょうどホテルの夏のイベントで、夜のDJタイムがあり、子どもたちが思い思いにダンスをしている姿がとても微笑ましかったです。
大人も子どももリラックスして楽しめる時間でした。
子どもも大満足!遊び部屋やバスローブ貸し出し
子どもの遊び部屋も自由に利用できるので、子どもは大喜び。
私たちや他のお父さん・お母さんたちも、ソファーでだらーっとできるので助かっている様子でした。
子どもにもバスローブを貸してもらえるので、ちょっと大人っぽい雰囲気で部屋とスパを行き来できますよ。
ちなみに、夏の期間は子どもは毎日アイスクリームのサービスがありました。
基本情報・予約方法
住所 | Gárdony, Holdfény stny. 9, 2483 |
アクセス | Gárdony駅から徒歩10分 |
宿泊料金 | 1部屋(2名)で60,000フォリント程度〜(朝食込み) |
公式ウェブサイト | https://www.hotelnautis.hu/en |
英語の公式ウェブサイトが使いにくい場合は、Booking.comやAgodaからも予約可能。口コミもチェックできます!
ブダペストからヴェレンツェ湖へのアクセス方法
ヴェレンツェ湖の町「Velence」「Velencefürdő」「Gárdony」「Agárd」へ行くには、ブダペストの南駅(Déli pályaudvar)やKelenföld駅から電車が出ています。
座席指定は必要ない(できない)快速や普通列車が走っていて、所要時間は40分程度です。
乗車時のチケットの打刻は不要です。車内で車掌さんにチケットのQRコードを提示してください。
チケットは駅の窓口や、オンラインでも購入できます。詳しい情報はこちらからどうぞ。
【まとめ】素朴なヴェレンツェ湖は、ちょっとした気分転換におすすめの場所
素朴で肩ひじ張らないヴェレンツェ湖は、ブダペストから気軽に行けるリフレッシュスポット。
ものすごい絶景や派手さはありませんが、湖畔を散歩したり、スパでゆっくりしたり、家族でのんびり過ごすにはちょうどいい場所です。
今回泊まったVital Hotel Nautisは、スパの雰囲気や働いている人たちの優しい対応もよくて、子どもと宿泊して大正解のホテルでした。
ブダペストから日帰りでも行けるので、気分転換をしたい時や、ハンガリーのローカルな雰囲気をのぞいて見たい時に、ぜひ気軽に訪れてみてください。
絶景や賑やかな雰囲気が好きな方は、バラトン湖までお出かけになってみてください!