ブダペストで有名なアトラクションの1つである「子供鉄道」。みなさんご存知ですか?
ハンガリーに来て色々観光をして、大人は楽しんでいるけれども子供の反応はまあまあ…なんてことはありませんか。たくさんの教会やブダペストの夜景など、もしかしたらお子さんには少し退屈かもしれませんね。
そんな時、かわいらしいレトロな子供列車でブダの山の中を走ってみるのはどうでしょう。この子供鉄道は子供たちが鉄道員として仕事をしているので、大人はほっこりとした気分で、子供たちは親近感をもって鉄道の旅ができます。子供鉄道は森林を駆け抜けていくので、とても爽快ですよ。
ブダペストの子供鉄道は観光客だけでなく現地のハンガリー人にも人気でいつも混雑しています。現地在住の私もこの度久しぶりに子供鉄道に乗車してきましたので、最新情報をご報告したいと思います。
子供鉄道の乗車を検討している方、今回の乗車レポートを読んで参考にしてください。
りり / 旅行大好き
ハンガリーの首都、ブダペスト在住19年
1人旅が大好きで、世界50カ国以上を訪問
東京で旅行会社に4年勤務経験あり
ヨーロッパに長年いるけれど、実はインドや暖かい国が大好き
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ブダペストの子供鉄道について
ブダペストのブダ側(ドナウ川の西側)は美しい丘陵地帯で、たくさんの展望台やハイキングコースがあるのですが、それらのスポットの合間を縫って少しレトロな子供鉄道は走っています。
始発駅から終点駅まで乗って景色を楽しむもよし、途中下車をしながらハイキングを織り交ぜて1日中ブダの山を楽しむもよしです。
子供鉄道では子供たちが働いている
子供鉄道では鉄道運行にかかわる主な仕事を子供たちが担っています。
チケット売り、駅構内アナウンス、車掌や信号手などとして、制服をまとった子供たちが働いている姿を見ることができます。
もともとは旧社会主義国の教育の一環として始まった子供鉄道ですが、社会主義の崩壊後も子供鉄道の伝統は守られ現在に至ります。
子供鉄道のスタッフは応募制です。小学校4~6年生で、学校の成績がある程度優秀などの条件をクリアし、子供鉄道員になる講座を受けて試験に合格する必要があります。
運行ルートについて
子供鉄道の駅は全部で9駅(ただしVadaspark駅は臨時駅で通常は通過)、始発駅から終点駅まで所要時間は約40分です。
初めて子供鉄道に乗る場合は始発から終点まで通しで乗って景色や鉄道の雰囲気を楽しむのもいいと思いますし、乗車が何度目かの子供鉄道上級者であれば、途中駅で降りてハイキングをしてもいいですね。
私たちが乗った子供鉄道の乗客のほとんどは、途中下車はしないで始発から最後のほうの駅まで乗りっぱなしでした。
乗車料金
1回券と乗換券(1回途中下車が可能)が販売されています。
料金表 | 1回券 | 乗り換え券 |
大人(18歳~) | 1,000フォリント | 1,800フォリント |
子供(6~18歳) | 500フォリント | 900フォリント |
週末や祝日に時々運行しているノスタルジー車両への乗車を選択した場合は、大人400フォリント、子供200フォリントの追加料金がかかります。
ブダペスト子供鉄道 乗車レポート
お待たせ致しました、それでは乗車レポートを始めます!
子供鉄道までの行き方や各鉄道駅周辺の情報は、別のブログに情報をまとめています。
始発のHűvösvölgy駅へ。チケット購入
私たちはHűvösvölgy駅(路線図マップの一番上)から乗車するため、路面電車56番の終点駅Hűvösvölgy駅で降り、そこから歩いて子供鉄道の駅へ向かいました(所要4~5分)。
鉄道のチケットは駅のプラットホーム半ばで販売されていますので、直接プラットホームまで入っていってください。
制服を着ているので大人っぽく見えますが、チケットを販売しているのは子供鉄道の鉄道員です!
子供鉄道員とやり取りをすると、なんだかほっこりして思わず笑みがこぼれます
座席を確保(すべて自由席)
12時10分発の電車に乗るために少し早めについたのですが、11時45分にはホームに列車が入ってきました。
写真を撮った時はまだ空いていましたが、その後満席になって立っているお客さんもいました。少し早めに行って席を確保することをおすすめします。
夏は子供鉄道の列車に窓はついていないのですが、冬用の車両には窓がついています。窓は開けることもできます。
電車を乗り降りする扉の付近には椅子がないので、ベビーカーごと乗車をされる場合は扉付近に置くことができます。
以前夫と息子が2人でベビーカーをもって子供鉄道に乗車した時の写真です。子供鉄道員の車掌さんが気を配って写真を撮ってくれたそうです。
出発~車内検札
機関車も連結していよいよ出発、山の中に向かって進んでいきます。
少しすると子供鉄道員の車掌さんが車内検札にやってきました。なかなか堂々とした立ち居振る舞いです。
窓からの景色
山の中の景色はこんな感じです。
Hűvösvölgy駅から出発する場合、2つ目の駅(Hárshegy駅)と3つ目の駅(Szépjuhászné駅)の間は進行方向左側に座っていたほうが景色がいいです。(私たちは反対側に座ってしまいました💦)。
子連れファミリーが多く乗車していましたが、こうやって見ると大人だけのグループやカップルもたくさんいますね。
対向列車の待ち合わせ(Szépjuhászné駅)
始発駅から2駅目のSzépjuhászné駅で対向列車の待ち合わせがありました。
予定時刻より少し遅れて列車が入ってきました。
初めて見た!!サロンカー
Szépjuhászné駅で対向列車のお客さんの乗降も終わり、電車が出発したのですが…。
やけに車両が長いと思っていたのですが、サロンカーと呼ばれる赤い車両がついており、中は風船が飾ってありなにやらにぎやかな様子!!
後で調べたのですが、別途料金を支払って車両の貸切をして誕生日パーティーなどを開催できるそうです。思い出に残る時間が過ごせてよさそうですね。
車内のお土産販売
車掌さんとは違う鉄道員がお土産の販売にきてくれたので、記念に何か買うことにしました。
冷蔵庫にはるマグネットや首飾りなどが売っていましたが、私たちは絵葉書4枚セットを購入しました。400フォリントでした。
ちなみに、入っていた絵葉書はこんな感じでした↓(自宅に帰ってきて撮影)
駅の様子(撮影できたところ)
Jánoshegy駅
始発駅から3つ目の駅。数名だけ下車していました。
ここからリフト(Libegő)のある広場まで約800メートルの山登りです。さらにリフト乗り場からErzsébet展望台までも歩いて行けます。
ここで下車してリフト乗り場まで行くには結構きつい山道を登ることになるので、心構えをしておいてください!
Csillebérc駅
始発駅から5つ目の駅です。写真に写っている2人しか下車していませんでした。
下車しました(Normafa駅)
始発駅から6つ目の駅、終点の1つ手前のNormafa駅で下車しました。乗客の半分くらいが下車していました。この駅にだけ駅舎はなく、簡単なプラットホームだけがあります。
Normafa駅からはブダ側の中心Széll Kálmán térや南駅へバスで向かうことができます(所要約15分)。
この隣の終点駅、Széchenyihegy駅まで行くと、登山列車で町に帰ることもできます。(ただし、2023年1月現在運休中です。)
Normafaは景色も空気もいいところなので、私たちは帰る前にちょっと散策しました。
ハンガリーのスナックLángos(揚げパンみたいなもの)などが食べられる屋台もあり、混雑していました。
子供鉄道に乗った感想
- 子供鉄道員たちとのやり取りにほっこりした
- 空気がきれいな山の中を列車で走ってリフレッシュできた
- 春~夏の緑の多い季節は、また違った魅力がありそう。また来てみたい
私たち夫婦は子供鉄道の旅を楽しみましたが、電車の遅れもあって乗車時間は約50分、子供たちは最後のほうは森の景色に飽きてきていました。お子さんがまだ小さい場合は、早めに降りて気分転換をするか、お菓子やジュースをあらかじめ準備しておいて、家族の会話を楽しむなどしてくださいね。
ブダペスト子供鉄道・乗車レポートのまとめ
ブダペストのブダ側の山の中を駆け抜ける子供鉄道。小学校4~6年生の子供たちが車掌や信号手、チケット販売などの仕事を任されています。子供とのやり取りでほっこりするだけではなく、子供鉄道のルートはとても美しく、約40分の鉄道の旅で気持ちがリフレッシュします。
今回は始発のHűvösvölgy駅から終点の1つ手前のNormafa駅までの乗車レポートをお届けしました。
子供鉄道の機関車と車両、各鉄道駅周辺の見どころ
子供鉄道に関連する話題はまだまだつきません。
次回のブログで、子供鉄道の車両と機関車、各鉄道駅周辺の見どころなどを紹介しています。気になる方はぜひ続きを読んでみてください!