ハンガリーの最も古い街の1つであるヴェスプレーム（Veszprém）は、ブダペストの南西約100kmに位置していて、ヴェスプレーム城や動物園が有名です。ハンガリーの食器として有名な「ヘレンド」を生産するヘレンド村は、ここから車で15分ほどの距離。ハンガリーの海、バラトン湖へも車で数十分なので、これらの場所と組み合わせて観光で訪れる人が多い街です。
ヴェスプレームは「女王の街」という別名を持っています。ハンガリー王国初代国王のイシュトヴァーン1世は、ヴェスプレームの街を妻のギゼッラに与え、その後の王妃も代々この街を受け継いだためです。王妃たちはブダペストのマーチャーシュ教会ではなく、ヴェスプレームの司教により戴冠されてきました。
そんな歴史のある街へ、3月のとある週末にヴェスプレームへ家族で出かけたので、その時の様子をご紹介します。ヴェスプレームにお出かけの予定のある方は、ぜひ目を通してみてください。
ヴェスプレームは2023年の欧州文化首都に選出されています。
ヴェスプレームからバラトン湖へは車ですぐに行ける距離です。
りり / 旅行大好き
ハンガリーの首都、ブダペスト在住18年
1人旅が大好きで、世界50カ国以上を訪問
東京で旅行会社に4年勤務経験あり
ヨーロッパに長年いるけれど、実はインドや暖かい国が大好き
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ヴェスプレーム旧市街とヴェスプレーム城の丘
ヴェスプレームの街の中心はすっきりと整っていて、レンガ屋根の家々が美しく連なっています。日曜日の旧市街広場には市場がでており、野菜やはちみつ、お土産品などが売られていました。
どの街でも城と名の付くところは高いところにありますが、ヴェスプレーム城の坂道はそれほどきつくなかったのが幸いです。門をくぐって一本道を進んでいきましたが…どこもかしこも工事をしていて、建物があまり見えません。
そしてなんと、ヴェスプレーム城のシンボルの1つ、聖ミカエル大聖堂の手前から立ち入り禁止になっていました。全くノーマークだったのですが、ヴェスプレーム城の丘全体の改装が行われていて、1月に完成予定だったものの工期が長引いているようです。城全体の改装とは、なかなか大胆な計画ですよね。
残念ながら城の一番奥にある国王イシュトバーンと王妃ギゼッラ像と、そこからの景色は見られませんでしたが、ヴェスプレーム観光局の写真をお借りしました。
ヴェスプレーム城は一本道のさほど広くない丘の上にあり、坂道を上るのもきつくありません。城全体の改装が終わり次第、美しい街並みの散策楽しむことができるようになるでしょう。
ヴェスプレーム城への行き方
行き方：ヴェスプレーム国鉄駅から車で約10分。もしくはバスで約15分、その後徒歩7～8分
ヴェスプレーム動物園（Veszprémi Állatkert）
ヴェスプレーム動物園は1958年に開園したハンガリーで3番目に古い動物園で、東京ドーム約7個分もの広さを誇ります。ヴェスプレームは丘が連なっている街なのですが、この動物園は丘の斜面に沿ってつくられているため、高低差があります。
ヴェスプレーム動物園の歩き方（おすすめルート）
私たちはタクシーの運転手さんに②の入口へ案内されましたが、動物園の後半は丘の斜面を登っていかなければなりませんでした。これから行く方は①の入口から入って、②の出口へ向かうことをおすすめします！！地図の画像の上半分を先にぐるっと回って見てしまい、その後坂を降りて下の部分を見て出口に向かう流れです。
動物園の紙の地図は有料で200フォリントです。購入しない場合は、動物園内の地図を写真に撮っておいてください。意外と地図の看板が園内で見当たりません。
動物園の高い部分
①の入口の左側に、いきなりとても大きな子供向けの遊び場やアスレチックがあります。この入口からお子さんと入場した場合は、早速ここで時間をとることになるでしょう。
入口①から回る動物園の上の部分（高い部分）は、ゾウ、キリン、ライオン、サイなど、大物がいます。
奥の方にヒツジやヤギとの触れ合いコーナーもあります。動物園の下の部分（低い部分）へ下っていく途中に、ブランコやシーソーのある小さな遊び場もあります。
動物園の低い部分
動物園の下の部分（低い部分）で迫力があるのは、数頭のクマがいるベアーハウスです。それ以外は、水鳥やヒツジ、リャマやシカやカンガルーなど、かわいい系の動物たちです。
動物園の②の出口のすぐ手前に、屋根付きの大きな遊び場があります。雨の降っている日や寒い時期は、ここで子供たちが暖を取りながら遊ぶことができます。この建物内にウサギとモルモットもいてかわいいです。
恐竜パーク（2023年3月現在、平日はクローズ）
今回、ヴェスプレーム動物園も大規模な改装工事を行っていて（！）、残念ながら動物園内の恐竜パークに入ることができませんでした。2023年4月中旬以降は毎日オープンする予定です。動物園の上の敷地の、ふれあいコーナーのさらに奥にあるようでした。
おむつ交換台・軽食スタンド
オムツ交換台は3か所、各入口を入ったところと、ヤギと羊のふれあいコーナーの近くのサルコーナーの建物の中にあります。サルコーナーのおむつ交換台の部屋は、椅子も用意されていたので授乳室の機能もあります。①の入口側のおむつ交換台は、バリアフリートイレと一緒の場所でした。
3月の平日は軽食スタンドはほぼすべてクローズで、①の入口を入ってすぐのところのCosta Coffee1か所だけがオープンしていました。軽食も置いてあります。ただ、Costa Coffeeでアイスコーヒーが飲みたかったのですが、ホットコーヒーしかありませんでした。町の中にある店舗とちょっと違うと考えておいた方が無難です。
動物園の食事はあまり期待できないので、何か持ってくるか、動物園の後で町で食べてください。
ヴェスプレーム動物園の入園料
ハンガリーの物価と比較すると安くはない料金です。動物園を満喫してください。
| 区分 | 料金 | 区分 | 料金 |
| 子供（2～18歳） | 3,500フォリント | 家族割引（大人2名+子供1名） | 12,200フォリント |
| 学生（要学生証） | 3,650フォリント | 家族割引に追加の子供料金（4名まで） | 3,100フォリント/1名 |
| 大人 | 4,900フォリント | 2歳以下の子供 | 300フォリント |
ヴェスプレーム動物園の住所・アクセス
住所：Veszprém, Kittenberger Kálmán u. 17, 8200
マップ上で動物園の範囲を特定するのが少し難しいですが、入口①と入口②を「ヴェスプレーム動物園の歩き方（おすすめルート）」の地図画像と照らし合わせてください。地図画像を頭の中で左に90度回転させると、以下のマップと方向が合います。
アクセス：ヴェスプレームの旧市街から車で約5分。徒歩15～20分。
ヴェスプレームのホテル ヒストリア & ヒストランテ （Hotel Historia & Historante）
ヴェスプレームの旧市街の静かな道にあるホテル、ヒストリア＆ヒストランテに1泊しました。
ヴェスプレームのホテル ヒストリア & ヒストランテの客室
家族4人で宿泊できるスウィートルームを予約しました。部屋は清潔で、天井の梁が雰囲気を出していました。
部屋の角には子供たちが遊べるスペースも。
廊下の突き当りに子供用のお絵かきセットなども置いてあり、子供たちは楽しんでいました。
ヴェスプレームのホテル ヒストリア & ヒストランテのスパ
とても小さなプールがあります。ちょうど他の宿泊客がいなかったので、のんびり過ごせました。ボタンを押すとジャグジーにもなります。
ヴェスプレームのホテル ヒストリア & ヒストランテの朝食会場
こちらもこじんまりとした雰囲気のあるお部屋でした。
ヴェスプレームのホテル ヒストリア & ヒストランテ の住所・アクセス
住所：Veszprém, Toborzó u. 11, 8200
アクセス：ヴェスプレーム城の入口から徒歩5～6分
ヴェスプレームのおすすめカフェ・フゲ（Füge Fagyiudvar és Kávézó）
ヴェスプレーム城に上る少し手前にあって、最初に見た時から気になっていたカフェ、フゲ（Füge Fagyiudvar és Kávézó）に入ってみました。
とてもかわいらしく落ち着く内装の店内。コーヒー、レモネード、サンドウィッチ、ケーキもおいしく、滞在中2回訪問しました。店員の皆さんも親切で、ゆっくりとくつろげる雰囲気がよかったです。とてもおすすめですよ。
奥には子供が遊べる小さなコーナーもあります。
夏は中庭のテーブル席に座るのが気持ちよさそうです。奥の正面の茶色い扉がお手洗いなのですが、巨大でレトロな鍵を店員さんから受け取って利用できます。
ヴェスプレームのカフェ・フゲの住所・アクセス
住所：Veszprém, Rákóczi Ferenc u. 3, 8200
アクセス：ヴェスプレーム城の入口から徒歩3分
ヴェスプレーム観光・まとめ
ヴェスプレームはブダペストから電車で1時間半、バラトン湖へは車で数十分の距離にあり、ヴェスプレーム城や動物園が有名です。ヴェスプレームの街をゆっくり見て回るもよし、バラトン湖やヘレンド村の観光と組み合わせてもよし。街の素敵なカフェやレストラン、ホテルも楽しんでください。
お出かけになる予定の方の参考になれば幸いです。
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