ブダペストからハンガリー国内の別の町へ出かける時や、国際列車で近隣国へ移動する時に利用するのが、主要ターミナル鉄道駅です。

始発となる大きな駅は全部で3つ。
「東駅(Keleti pályaudvar)」「西駅(Nyugati pályaudvar)」「南駅(Déli pályaudvar)」があります。
19世紀に整備されたブダペストの鉄道駅は、現在も国内・国際列車の要となる駅として活躍中。
それぞれに趣がある一方で、「ここが改善されたらもっと素敵なのに…」という残念ポイントもちらほら。
でも、それらをひっくるめて“ハンガリーらしさ”を味わえる駅です。

左上から時計回りに東駅・西駅・南駅
今回の記事では、在住者で実際に3駅をよく利用する私が、駅の特徴・雰囲気・注意点をわかりやすくまとめました。
これから列車で移動予定の方は、利用する駅の特徴をチェックして、旅の準備を進めてください🎉
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ハンガリーでHolaflyを使って感じたデメリットやメリット、使い方などはこの記事からどうぞ!


本宮愛栞(もとみや あいか)
旧名「りり」でブログを書いてきました。
🇭🇺 ブダペスト在住20年。世界50カ国以上を旅した1人旅好き。
🏝️ インド・暖かい国・マイナーな国や地域に惹かれがちです。
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3つの駅を利用する前に知っておきたい基本情報

プラハへ夜行列車で出かけた時の写真
ブダペストの3つの主要ターミナル「東駅・西駅・南駅」は、市内の比較的中心寄りのエリアにあり、観光地からのアクセスも良好です。
これらの名前は、市内の位置ではなく、開業当時の鉄道路線が向かっていた方角が由来になっています。

3つの駅からデアーク広場(Deák Ferenc tér)まで、地下鉄で簡単に移動できます
各駅の特徴を簡単にまとめると以下の通りです。
- ヨーロッパらしい華やかな印象の駅
- 駅構内の売店など、3つの駅の中では一番充実している
- 利用者が多く混雑しているので、置き引きやスリには特に注意
- 外観は立派だが、構内の空間が十分に活用されておらず、ややもったいない印象
- 駅舎を利用してつくられたマクドナルドが有名で、観光地にもなっている
- ショッピングモールが隣接しているので、出発前の買い物にも便利
- 社会主義時代に建てられた無骨な建物で、現在は全体的に古めで暗い印象
- 近い将来に大規模改装が予定されているが、現時点では設備の老朽化が目立つ
- バラトン湖方面など、国内南西側への列車が主に発着する拠点駅
ここでは、実際にターミナル駅を利用する前に、少し知っておくと便利なポイントをご紹介します。
旧来型のヨーロッパ式ターミナルで、構内に売店が少しあるスタイル

ブダペストの主要鉄道駅は、ショッピングモール一体型ではなく、昔ながらのヨーロッパ式ターミナル。
構内にはちょっとした売店がある程度です。

日本の駅ナカ文化や、オーストリア・ドイツなどの商業施設が充実した駅に慣れていると、ブダペストのターミナル駅はかなりシンプルに感じると思います。
ミネラルウォーターやジュース、お菓子や軽食は駅でも調達できますが、事前に準備しておくとより安心です。
手荷物や、声をかけてくる人には念の為注意
残念ながら、大きな駅では置き引きやスリが起きることがあります。
荷物から手を離さず、貴重品は前側に持つなど、基本的な対策を心がけてください。
あと、最近はあまり見かけませんが「荷物を持ちましょうか」と優しく声をかけてきて、後でチップを請求するような人もいます。
知らない人には荷物を渡さないでください。

特に、東駅・西駅に色々なタイプの人がいるので、気をつけましょう。
トイレは有料

大きな駅だけに限りませんが、基本的にハンガリーの公衆トイレは有料です。
お金を払っているのに、中は汚い場合も割とあります。
電車の中のトイレもあまり快適ではないので、できれば出発前にホテルやレストランで利用しておくのがおすすめです。
チケットは窓口や自動販売機で購入可能。オンライン購入もおすすめ

青色は現金も利用可能、緑色はカードのみ利用可能です
チケットは主要駅の窓口や自動販売機で購入できます。

駅の窓口は「ハンガリー国内列車チケット売り場」「国際列車チケット売り場」で分かれているので、間違えないようにしましょう。
窓口は混雑時は行列になることもあるので要注意。
チケットはオンラインであらかじめ購入しておくと、便利&安心です。
チケットの購入、電車への乗車方法などの情報は、こちらの記事をご参照ください。

東駅・西駅・南駅はどう違う?それぞれの特徴を解説

ブダペストの3つの主要駅は、同じ「ターミナル駅」でも現在の役割が少しずつ異なります。
かつては国際列車の多くが東駅から出ていましたが、近年は西駅からも国際便が増え、発着の比重が分散してきました。
南駅にも一部の国際列車が発着しますが、多くは国内線、特にバラトン方面の路線が中心の駅として使われています。

ご利用予定の駅の様子を、出発前にぜひご覧になってください!
【東駅】“ヨーロッパらしさ”を感じられるクラシックな駅

ブダペスト東駅(Keleti pályaudvar)は、「これぞヨーロッパの駅!」という雰囲気が一番感じられるクラシックなターミナル駅です。
堂々としたアーチ型の正面には彫刻が飾られていて印象的。
正面だけでなく側面からも立派で、黄色いクラシック建築が長く続く姿は宮殿のようにも見えます。

2021年に始まった改修工事では、一部の地下通路にエスカレーターやエレベーターが新設され、以前より利用しやすくなりました。

ホームをはじめ、ところどころに古さや汚れは見られますが、ブダペストの主要3駅の中では一番華やかな雰囲気。
一方で、利用客が多いためか、どこか雑多な空気が漂っているのも東駅らしさです。

構内には売店やパン屋などの小さな商店が比較的多く、出発前にちょっとした買い物をしたいときにも便利です。

東駅にだけある特別なサービスが「プレミアムラウンジ」。
最近は利用条件が厳しくなってしまいましたが、国際列車の1等席を予約している場合などに、無償で利用できます。

プレミアムラウンジは有料でも利用可能。比較的お手頃なので、東駅の出発前にちょっと利用するのも悪くないです。
ただし、スペースはあまり広くないので、席があることを祈りましょう。
ラウンジの詳細はこちらにまとめました。きれいなお手洗いも借りられます。

駅の入り口付近にコインロッカーもあって、日中は利用案内をしてくれるスタッフがいる場合もあります。
使用料は2,000フォリント(2025年12月現在)で、カード払いが可能。
コインも使えますが、200・100フォリントコインを集めなければならないのでちょっと大変だと思います。

カード払いの場合は、コインロッカーの番号を先に選択して、その後に支払いをする流れです
係員がいる時間帯に利用できると安心です
地下部分に有料トイレがあります。2025年12月現在、利用料は400フォリントで、現金のみの取り扱い。
「有料なのに汚い」等の口コミが多いので、駅到着前にどこで利用した方がいいかもしれません。

ちなみに、プラットホームのフロアにも密かに古いトイレがあって、そちらは300フォリントです
トイレの隣にはチケットの自動販売機が、そして正面には有人のチケット売り場(Customer centre)があります。
番号札を取るシステムで、国内列車・国際列車のボタンの該当する方を選択してください。

青い看板が目印です(近くにある紫の看板は、ブダペスト市内の交通局のもので、まったく別の窓口なので気をつけてください)

ヨーロッパの大きなターミナル駅には「ちょっと怪しい集団」がいることがあり、東駅は特に注意が必要な場所です。
手荷物は離さないようにして、声をかけてくる人には近づかないようにしましょう。
また、一般的に大きな鉄道駅にある両替所はレートが悪いことが多いです。
Google Mapsの最新レビューを確認して、評価が低い場合は近寄らない方が懸命です。

駅は奥に広く、行き先によってはホームまでかなり歩くことがあります。
時間に余裕を持って駅に到着しておくのがおすすめです。
地下鉄M2・M4が通っていて、バスも多く発着しているので、観光で移動するのに便利です。
東駅から実際に出かけた行き先は次の通りです。(ただし、出発駅は変更になったり、複数の選択肢があったりするので、お出かけの際は鉄道チケットをよくご確認ください!)







【西駅】エッフェル社が手がけた鉄とガラスが特徴の駅

駅の反対側には、ミニ彫刻で有名なコロドコ・ミハーイの作品が隠されています
ブダペスト西駅(Nyugati pályaudvar)は、エッフェル塔で有名な“エッフェル社”が設計を手がけたことでも知られる、鉄とガラスが美しい歴史的な駅。
1877年に完成した駅舎は、当時としては非常に革新的な建築物として知られていました。

東駅と同様、西駅の駅構内も雑多な雰囲気。
西駅もホームが前方だけでなく奥にも続いているため、乗り場によっては歩く距離が長いので、駅には早めに行ってください。

色々なタイプの人がいるので、手荷物はしっかり持ち、声をかけてくる人には念の為気をつけましょう。
残念ながら、西駅は駅構内のスペースがほとんど有効活用されていません。
ホーム沿いのクラシックな扉の奥はほとんどが空っぽで、がらんと寂しい雰囲気が漂っています。

実はこの駅舎には、オーストリア=ハンガリー二重帝国時代に作られた「皇帝専用の待合室」も残っています。
当時の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世や皇妃エリザベートなどが利用したと言われる格式ある部屋で、歴史的にも価値のある空間。
しかし、こちらは特別な機会にしか公開されず、外側から見ても廃れた様子が残念です。

后妃エリザベートがお好きな方は、西駅の待合室以外の“ゆかりの地”にもぜひ足を運んでみてください。

西駅の駅舎がうまく活かされているのが、「世界一美しい」と言われることもあるマクドナルド。
駅の正面をでて左側に進み、小さな入り口から入場できます。


2024年の改修工事でモダンな雰囲気が強くなり、賛否両論分かれていますが、西駅に立ち寄られる際は話のネタに訪れてみてください。
西駅の出発前後に、休憩で利用するのも悪くないです。
西駅のマクドナルドの様子はこちらからどうぞ。

数年前からチケット売り場は屋外のプレハブ建物内に移動されています。
駅舎内には窓口がないため、もし駅でチケットを購入する予定がある場合は、17番ホームの先(マクドナルドの裏側をかなり進んだところ)を探してください。

将来的には駅構内に窓口が移るはずですが、工事がすすむ気配がまったくありません
マクドナルドとは反対側の奥には「ウェストエンド・ショッピングモール」があります。
駅と直結しているわけではありませんが、駅の真横に位置していて、巨大なショッピングモールなので時間つぶしには最適。

基本的には通年営業ですが、ハンガリーの祝日はクローズしています(ただし、飲食店は営業している場合あり)
スーパー、ドラッグストア、フードコートも揃っており、旅の飲み物や軽食の調達にも便利です。
ただし、モール内のトイレは有料になってしまいました。

モールまで行く時間がない場合は、モールの手前の1〜5番ホームの前あたりに、パン屋さんや軽食スタンドがあります。

西駅からは地下鉄M3号線やトラムが利用でき、観光地へのアクセスも良好です。
西駅から実際に出かけた行き先は次の通りです。(ただし、出発駅は変更になったり、複数の選択肢があったりするので、お出かけの際は鉄道チケットをよくご確認ください!)




【南駅】社会主義時代の無骨さが残る飾り気のない駅

改修工事が始まるようです

南駅は国内線が中心で、地元の人が日常的に使う駅なので、ローカルな雰囲気のある駅です。
今の南駅からは想像しにくいのですが、1861年の開業当時はクラシックなヨーロッパ式の駅舎でした。
戦後の再建で大きく姿を変え、現在のような社会主義時代の無骨なスタイルになっています。
1970年代当時は「最新のモダン駅」と評価されていたものの、現在では老朽化が目立ち、東駅や西駅と比べると「ガッカリ」な印象が否めません。

エスカレーターやエレベーターはなく、駅を利用するには年季の入った階段を上り下りする必要があります。
駅のホームは屋根のない部分も多く、雨の日はちょっと大変です。


チケット売り場はいつ見ても薄暗く、どんよりとしています…。



今後、南駅の大規模な改修工事が始まる予定とのこと。
老朽化している南駅が、使いやすく快適な駅になることに期待です!
お世辞にも素敵とは言えない南駅ですが、ここにはハンガリー人が大好きなバラトン湖へ向かう電車が発着しています。
学生の修学旅行や合宿、家族旅行などで多くの人が利用してきた、どこかノスタルジックな存在でもあります。

駅のホームにはパン屋さんやキオスクなどがあるので、簡単なものならすぐに入手が可能。
地下鉄2号線やトラムで、簡単に観光地へ移動できる便利な駅です。
「ハンガリーの海」バラトン湖方面へは、南駅からアクセスできます。







東駅・西駅・南駅を知って、ブダペストの鉄道旅をもっと快適に

ブダペストには、「東駅(Keleti)・西駅(Nyugati)・南駅(Déli)」という3つの主要ターミナル駅があります。
建築様式や雰囲気もそれぞれ大きく異なりますが、どの駅もハンガリー国内・国外への移動を支える重要な拠点です。
- 東駅:クラシックで堂々とした外観が魅力。“ヨーロッパらしさ”を感じられる駅
- 西駅:鉄とガラスが美しい近代建築。構内の空間が十分に活かされていないのが少し残念
- 南駅:社会主義時代の無骨な建物が特徴で、どこかローカル感の強い駅。これからの改修での変化に期待
いずれの駅も、商業施設は多くない昔ながらのヨーロッパ式ターミナル。
それぞれの駅には良い面・残念な面がありますが、それらをひっくるめて“ハンガリーらしさ”がつまっています。
旅の予定に合わせて、ぜひ今回の情報を参考にしながら快適な移動を楽しんでください。

